平面図において破線が意味することとは?
結論 たくさんあるので一つずつ解説します!
解説前に結論について、僕が感じた思いを話します。
それは、「そんなわけない!破線に意味がたくさんあったらごちゃごちゃになって図面が読みにくくなるだろ!」
当時の自分はこんなことを考えていました。
ですが破線の意味は一つだけではなく、建築業界で生きるプロの皆様ははっきりと使い分けております。
僕が働く設計事務所の社長に「線には必ず意味がある」と何度も言われました。
それだけ僕の線に対する意識が低かったことが見抜かれていましたし、実際に大雑把でした。
施主様が準備する家具や家電等
まず一つ目は、施主様が準備する家具や家電等です。
具体的には、主寝室に置くベッドや洗濯機といったものです。
トイレやユニットバスは設置してから施主様へ引渡すので、実線で書きます。
吹抜や勾配天井
吹抜やその部屋の天井が勾配天井の場合、点線で☒と書きます。
ただし、以下のように書き方に注意しなければなりません。
- □部分は破線
- ×部分は一点鎖線
各階の屋根
例えば総二階建て住宅の場合、一階平面図には屋根の点線は書きません。
ただし、二階平面図には破線で屋根の外枠部分だけ書きます。
下の画像のような住宅の場合、これに該当します。
もう一つ例を出すと下屋のある二階建て住宅の場合、一階平面図は下屋だけを書き
二階平面図は二階だけを書きます。ただし、二階平面図には下屋を実線で書きます。
下の画像のような住宅の場合、これに該当します。
床からの高さが1500mmよりも高い特定のもの
特定のものとは、例えば天井のあらわし梁や吊戸棚の扉といったものです。
ここで平面図の基本的な考え方を説明します。
平面図は床から高さ1500mmの位置で住宅を水平に切断し、上から覗いたものが平面図となります。
一階に天井あらわし梁がある場合、床からの高さ1500mmより上部にあるので切断した瞬間消えてしまいます。
「消えるから書かない」では図面と現実で齟齬が生じます。
なので破線で天井あらわし梁を書かなければなりません。
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